敬称は略させていただきます.
2025年度
最終更新日:
2025/06/25
4 件
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- 日時
- 2025/06/18 (水) 14:00 -
- 講演者
- 林 将光(東京大学 理学部 准教授) link
- 題目
- スピントロニクスの物理
- 場所
- 全学講義棟1-204 + Zoom配信
- 概要
- スピン移行トルクやスピンホール効果、ジャロシンスキー・守谷相互作用など、スピントロニクスで重要となるコンセプトを紹介する。また、スピン注入磁化反転や電流駆動磁壁移動について、理論モデルと実験結果を比較しつつ、現状と今後の展開について議論する。
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- 日時
- 2025/06/25 (水) 14:00 -
- 講演者
- 永井 佑紀(東京大学情報基盤センター学際情報科学研究部門 准教授) link
- 題目
- 生成AI基盤技術「トランスフォーマー」を使った物理モデル:AIと物理は何が違うか?
- 場所
- 全学講義棟1-204 + Zoom配信
- 概要
OpenAI社のChatGPTをはじめとして、生成AIと呼ばれるAIは社会の至る所に浸透してきている。 このままAIが進展していくと、科学者は不要になるのだろうか? 本講演では、生成AIについて、科学者、 特に物理学者の視点から紹介し、AIと物理の違いについて述べる。また、AIの技術を物理に導入する一つの方法として、 生成AI基盤技術である「トランスフォーマー」を使った物理モデルの作成の試み[1]について紹介する。
[1]YN and Akio Tomiya, J. Phys. Soc. Jpn. 93, 114007 (2024)
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- 日時
- 2025/07/04 (金) 15:00 -
- 講演者
- 小野 輝男(京都大学 化学研究所 教授) link
- 題目
- 電流駆動磁壁移動を利用した3次元磁気メモリ開発
- 場所
- 全学講義棟1-204 + Zoom配信
- 概要
電流駆動磁壁移動現象は物理現象として興味深いだけでなく、磁気メモリへの応 用が提案され大きな注目を浴びてきた[1,2]。さまざまな機構による電流駆動磁 壁移動現象を説明した後に、電流駆動磁壁移動を利用した3次元磁気メモリの開 発状況について紹介する[3-6]。
[1] Phys. Rev. Lett., 92 (2004) 077205.
[2] Science 320, 190 (2008).
[3] J. Magn. Soc. Jpn. 45, 6 (2021).
[4] J. Magn. Soc. Jpn. 45, 6 (2021).
[5] IEEE Transactions on Magnetics; 10.1109/TMAG.2025.3556016.
[6] J. Magn. Soc. Jpn., 49, 9-12 (2025)- 参加登録
- https://forms.cloud.microsoft/r/UFkhhgrZ5r
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- 日時
- 2025/07/28 (月) 11:00 -
- 講演者
- So Takei(Associate Professor, Queens College of the City University of New York) link
- 題目
- TBA
- 場所
- ハイブリッド開催
- 概要
- TBA
- 参加登録
- https://forms.cloud.microsoft/r/JieG22LET6
2024年度
最終更新日:
2024/08/24
4 件
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- 日時
- 2024/05/29 (水) 15:00 -
- 講演者
- 三輪 真嗣(東大物性研 准教授) link
- 題目
- 磁気トンネル接合の基礎と応用
- 場所
- オンライン開催
- 概要
- 電子の自転角運動量に相当するスピン、すなわち電子の磁気モーメントの性質をあらわに利用するエレクトロニクスは、スピントロニクスと呼ばれる。本講演では、最も重要なスピントロニクスデバイスである磁気トンネル接合の基礎と応用について紹介する。 最初に、磁気抵抗効果と磁気トンネル接合、そして電流や電圧により磁気トンネル接合の磁化を制御するスピントルクについて紹介し、その応用にも触れる。 その後、磁気トンネル接合を理解するための基礎的な理論として、2流体モデルとLandau–Lifshitz–Gilbertを用いた磁気抵抗効果とスピントランスファートルクの理解について説明する。
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- 日時
- 2024/06/11 (火) 15:00 -
- 講演者
- 小形 正男(東大理 教授) link
- 題目
- 固体中電子の磁性やホール効果-基礎から最近のトポロジカル物質まで-
- 場所
- 現地開催
- 概要
- 外部磁場がかかっている場合、固体中電子はローレンツ力によって曲げられる。 その結果、軌道磁性やホール効果が生じる。これらは古典力学でも理解できるが、 量子力学を固体中の電子に当てはめた場合バンドを組むので、その場合の軌道磁性 やホール効果は多少複雑なものになる。たとえばビスマスなどの物質系では、絶縁体 (半導体)となっていて電子が動けないにもかかわらず、大きな軌道磁性が出る 場合がある。また強磁場の場合に量子ホール効果のような、量子化された現象も 生じる。これらのことを含めて基礎的な部分から、最近のトポロジカルな性質 と軌道磁性、ホール効果との関係などの話題を紹介する。
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- 日時
- 2024/06/25 (火) 15:00 -
- 講演者
- 近藤 浩太(理研 CMES 上級研究員) link
- 題目
- 微小磁性体における磁気構造とその動的ダイナミクス
- 場所
- 埼玉大学 総合研究棟1号館1階シアター教室
- 概要
- 磁石の研究の歴史は非常に長い。しかし、今なおエキサイティングな研究分野のひとつである。 特に、電子のスピン自由度と磁化の相互作用に着目することで、様々なスピントロニクス現象を開拓することができる。 近年の磁性研究では、ナノメートルのスケールで存在する、磁壁や磁気渦・スキルミオンなどの様々な磁気構造が注目されている。 これらの磁気構造は、磁場だけではなく、電子と磁化の相互作用を介することで電流で動かすことが可能となり、様々な磁気デバイスの駆動原理となりうることから、基礎研究として興味深いだけでなく、応用へもつながる(かもしれない)研究対象と言える。 講演では、これらの磁気構造の基礎から説明し、最近の電流と磁気構造の相互作用に由来したスピントロニクス現象について紹介する。
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- 日時
- 2024/07/16 (火) 15:00 -
- 講演者
- 白石 誠司(京大工 教授) link
- 題目
- 半導体中のスピン流輸送
- 場所
- オンライン開催
- 概要
- 電荷の移動を伴わないスピン角運動量のみの流れである純スピン流と、スピン偏極した電荷電流の総称であるスピン流は現代の固体物理・エレクトロニクスのキーとなる物理カレントである。 本セミナーでは、特に代表的半導体であるシリコンを対象物質として、スピン流の伝搬とその物性を、スピン流の持つ基礎物性からわかりやすく解説し、その研究の面白さを紹介したい。